FFAUT V.24.0 新機能
加工系
【等高投影加工】高機能モードを追加
従来の等高投影加工では、切替え角度で設定した角度で等高加工面、投影加工面を分けて工具軌跡を出力していました。
FFAUT V.24.0 では従来の機能に加え、個別に等高加工面、投影加工面を指定し、投影方向も任意で設定できる高機能モードを新設しました。
等高投影面指定
等高加工、投影加工の工具軌跡の出力領域を、面単位で指定できます。
従来の[切換え角度]に加え、面の境界を利用してパスの切換え位置を調整することができます。
この機能により、形状に適した位置、磨きやすい位置でのパス切換えが可能になりました。
例:[投影面](赤点線枠)に指定した領域には投影加工の工具軌跡を優先的に出力します。
等高投影面指定
投影加工の加工方向を、面単位で個別に設定できます。
各加工領域に最適な方向の工具軌跡を出力することができます。
この機能により加工方向ごとに加工を分ける必要がなくなり、工数の削減が図れます。
例:加工方向を任意で設定(赤点線枠)すると、最適な方向に変更されます。
【等高投影加工】平面部加工制御機能を追加
投影加工で傾斜領域を加工する場合に、平面部を加工しないよう、平面部への投影加工の工具軌跡の出力を抑える機能です。
平面部は別途平面加工で対処したほうが効率の良い場合などに使用します。
平面部加工抑制機能の適用例
【面沿い加工】ひとつの加工データで複数領域に行えるように拡張
従来の面沿い加工では、ひとつの領域につき、ひとつの加工データの作成が必要でした。
FFAUT V.24.0 の面沿い加工では、ひとつの加工データで複数領域への加工設定ができるようになりました。領域ごとに加工データを作成する作業工数を削減でき、データの管理が容易になります。
【穴あけ加工】ヘリカル加工が工具径補正に対応
工具径補正使用例
ヘリカル赤色の軌跡がスタートアップ動作です。
加工形状を加工データごとに追加できるように改善
追加した加工形状(赤点線枠)は、従来と同様に曲面と高さによる加工領域、チェック面、ドライブ面などに指定できます。
追加例
ツールプリセッタ用ID を登録する機能を追加
登録したID は、加工指示書(CSV ファイル)に出力できます。
各加工設定の[工具選択]画面や、[工具データベース・メンテナンス]画面の設定項目[外部工具ID]で、ツールプリセッタ用のID を登録できます。
【穴あけ加工】[加工開始終了点]の初期値を改善
穴あけ加工設定の[加工開始終了点]の初期値を[共通加工開始点]へ変更しました。
以下の穴あけ加工の[加工開始終了点]の初期値は[共通加工開始点]になります。
- 穴あけ加工
- ねじ切り加工
- 座ぐり加工
- 面取り加工
- ヘリカル加工
【機械パラメータ】[ATC 後のアプローチ位置]の初期値を改善
機械パラメータの[ATC 後のアプローチ位置]の初期値を[次加工開始点]へ変更しました。
操作系
シミュレーションの突き出し長算出結果を加工指示書に出力する機能を追加
FF/SIM で算出した「突き出し長」、「首下長」の値が、シミュレーション算出結果として、CLD ファイルに保存されます。
FF/SIM 実行後のCLD ファイルを使用して、FFAUT でポストプロセスを実行すると、加工指示書にシミュレーションの算出結果を出力することができます。
加工指示書出力例
FF/SIM でのシミュレーションの算出結果(突き出し長、首下長)は、各加工指示書に以下 のように記載されます。
[機械姿勢描画]画面操作の改善
割り出し加工設定の際に表示する[機能姿勢描画]画面を閉じる方法を変更しました。
NX2206/NX2212 との親和性が高まり、スムーズな操作ができます。
加工コメント機能の改善
各加工設定で入力した加工コメントを、加工指示書(CSV ファイル)に出力できるようになりました。
FF/SIM
FF/SIMのプロジェクトファイル名を変更
従来のFFAUT では、条件によってはプロジェクトファイル名が長くなりすぎ、システムエラーが生じてしまう場合がありました。
このようなエラーを防ぐために、シミュレーション(FF/SIM)起動時に自動で生成されるプロジェクトファイル名を「パートファイル名_工程名」に統一しました。
※ 同じく生成されるCLD ファイル名は従来と同様です。